わたしとあなた

境界をゆるめる

境界は固定したものではなく、相手や状況で自分を主体的に変えていいフレキシブルなもので す。 

相手や状況で変えるのは自分勝手ではないかと思うかも知れませんが、そうではありませ ん。

人はそれぞれに自分が人生の主役。

世界の誰かではなく、世界でたったひとりの私なのです。
自分が何者かを決めるのは自分なのです。
誰かに決めてもらってなんとも思わない人がいますが、何者かであるために生活しているのです。

主体性は自分にあります。相手も同じです。
自分には自分の事情があるように相手には相手の事情があります。
それを互いに認め合い 尊重する基本的な人権です。

境界がフレキシブルなものでなければ壁になります。
壁はコミュニケーションの断絶(ディスコミュニケーション)を意味します。
しかし境界は壁で はありません。過去のつらい体験で、自分を守るために強固な防壁を作って境界にした人もいま す。

しかし私たちは、共同体で暮らしているので、壁の向こうにいることはやがて苦痛になり ます。 
非力なこども時代と違い、いまでは壁は不必要になっていても、ただ習慣が壁の向こうに閉じ 込めます。いまとなっては、どうしていいのか判らないのです。 

自分で壁を撤去することも出来ず、撤去してほしいと助けを求めることもできずに、立 ち往生している人がたくさんいます。この種の人にとって、壁と境界の違いを理解出来て いない場合がほとんどです。

壁は境界の強固なものではありません。

境界の上に壁を作っているわけでなく、境界のな いところに壁を作っているのです。 

可哀相に境界があることを知っていたら壁を作ることはしなかったでしょう。 万能感の処理がうまくできないために、限界と境界を認識しないままに成長して、未だに 整理が出来ていないまま、壁を作って自分を守る以外に方法を知らなかったのです。 

人間関係が苦しい人は、限界と境界を認識して、防壁を作っていないか意識しましょう。

ゆっくりでいいので、勇気を出して壁を取り払うようにします。 

壁を取り払うと丸裸になるような錯覚が起こり、恐怖を感じます。 

自分が他者の言いなりになるように感じるからです。 

それでなくても他者を気にして暮らしています。 

他者と比較し、不足を感じ、否定されているように思い込み感じているのを、覆い隠すた めに作り上げた壁がなくなるのは、蔑まれ嘲笑われる不安に叩き潰される気持ちに陥りま す。

一体どのようにして、壁を撤去し、その後に境界を作るのか、想像出来ない世界なの です。

この困難を可能にする光明が「気づき」です。 

ライフスキル

気づき

どうして自分はこれほど苦しいのか、なにか間違っていないか、気づきが励ましになります。
「気づきはじめ」は苦しみの時でしかありませんが、自分が自分になるためのはじまりです。

「気づき」の機会になることが多いのが「境界」の理解です。
境界は自己肯定感、自己否定感に強く影響しています。

境界が知識を超えて実感として理解できるようになれば、人生は全く違うものに変化しだします。

自己否定感を自己肯定感へ変えるプロセス

自己否定感を自己肯定感へ変えていくには5段階のプロセスがあります。

STEP.1

精神的、身体的に生きずらさを感じながら、他者と比較することが多いいものの、生き方が間違っていると感じていない状態

STEP.2

もしかして、精神的、身体的に優れないのは、生き方が間違っているとかもしれないと感じる状態

STEP.3

自分と他者がどう違うのか、特にハツラツとしている人と比べ、表面的な違いに関心が終始する状態

STEP.4

成長に不可欠な重要な段階です。
克服するには、人として根本的な違いがあるのではないかと、掘り下げ内省する段階。

この段階で疑問を重ねて深めていくと、人間には外側の力(世間から受ける外的な評価)と内側の力があり、内側の力こそが「自分そのもの」あであり、大事なのだと気付きます。

さらに「いま、そこに、あるがままに」が大事なんだと、なんとなく見えてくる状態。

STEP.5

内側の価値に絶対的な価値を見出し、「幹」だとみなすことができる段階。揺れること(生きずらさ)こそ自分を守る防衛システムだと受容し、「自己肯定・他者肯定」を率直に受容できる状態

自己認識スキル

自己認識スキル

「境界」は5つの段階でクリアになる場合もあれば、ならない場合もあります。自分と他者は違うと知識ではなく心で理解できるには、まず自分への理解が必要だからです。

「自分は何者か、何者になろうとしているのか、そのために時間を使っているのか」と理解を深めていくことが自己認識です。

ライフスキルの根底のスキルである自己認識スキルです。

自己認識できるスキルと、自己認識して行動できるスキルは似ていて違うものです。
人は自分になるため、つまり自分の力を使いながら成長させて、自分が何者かを確定していくことが生きることなのです。働くことも学ぶこともすべてはそのためで、そこに苦労があったとしても、それらはずべて自分のために行っていることなのです。

その苦労を嫌がることも自由です。ただし自由とは自分に対する義務と責任があることなので、それは自由でなく単なる「何者であるか」への放任でしかありません。

ライフスキル講座