必要とされるよろこびが愛着の絆になる

フローラ・ジャスミンさんとサヘル・ローズさん 子育て

イラン・イラク戦争。

イラク軍の空爆で、両親と10人いた兄姉を全て亡くして、瓦礫の中から救出された4歳の女の子。

救ったのは教授をめざしていたボランティアの女学生フローラ・ジャスミンさん。

偶然見つけた小さな手・・・・フローラさんは何かと思います。
動いていることに気がついて「手だ!」と発見します。

手を握った瞬間「いまここで、助けを必要だとしている」ことに気づきます。

偶然は「ふたりの必要」を生きることになります。

幼い子どもにとって、フローラ・ジャスミンさんが「安全基地」になった瞬間でした。

安全基地の証

女の子は、名前も分らないまま、その後、孤児院で育ちます。

3年後、フローラさんは、孤児院で7歳になっていたあの時の女の子を引き取り養女にします。

その時の喜びをサヘルさんは目を輝かせて言います。

「私を必要としている人がいる!」

フローラさんもその瞬間の顔が忘れられないのでしょう。

愛着の絆で繋がれ、フローラさんは「ここが安全基地だ」という証しに

フローラさんは、名前のないこの子に「サヘル・ローズ(砂漠の薔薇)」と言う名前と生年月日をプレゼントします。

一瞬には、長い人生を変えてしまう力があるんですね。

名前と生年月日を贈ったことはフローラさんの不退転の決意だったのです。

サヘル・ローズ(砂漠に咲く花)

サヘル・ローズさんとジャスミンさん

名前をつけることは識別のためではありません。
愛着の絆で結ばれた安全基地であることの証明なのです。

安全基地を築く不退転の決意宣言です。

フローラ・ジャスミンさん、勇気をありがとうございます。

必要とされるよろこびに寄り添って生きる

必要とされるよろこびが愛着の絆になる、サヘル・ローズ(砂漠の薔薇)

その一瞬は、思いもしない流転のはじまりでした。

フローラさんは王家の親族で裕福な医師の親の元で育ち、自身は高級マンションで暮らしていました。

しかし両親は王家の親族であることを理由に猛反対。
どうしても養母になるなら勘当すると言われ絶縁されます。

仕方なく、日本で暮らしていた留学中の婚約者の元に・・・

フローラさん23歳、サヘルさん8歳の時です。

アパート一間で「親子三人」の暮らしを始めますが、やがて婚約者は孤児院暮らしで素行の悪いサヘルさんに虐待を加えるようになり、自分を取るか、サヘルを取るかの選択を迫ります。

仕方なく、婚約者と離別をしたフローラさん。
サヘルさんを連れて家を出てホームレス暮らし。寒い日は公園のトイレで寝たといいます。

やがてフローラさんは工場で働きますが、同僚からいじめにあい、給料もいじめで生じた弁償にあて、無給同然の暮らしを余儀なくされます。

温かい人の援助を受けて、極貧の暮らしに耐えて暮らすものの、サヘルさんも学校で靴を捨てらたりいじめにあいます。

苦労しているフローラさんに打ち明けることもできず、学校を休みます。
フローラさんも異変に気づき、問い正すと・・・やがてサヘルさんは「死にたい」と言い出し、フローラさんも「だったら一緒に死のう」と言い・・・

もしも、ここが違っていたら・・・

フローラ・ジャスミンさんと生きるサヘル・ローズさん

もしも、ここが違っていたらというきになる点があります。

爆撃を受ける前、両親と10人の兄妹に囲まれて過ごした日々が「愛着基地」でなく、愛着の絆がなかったとしたら、フローラ・ジャスミンさんが手を差し伸べても、サヘルさんが素直に受け入れることは難しかったと思います。

サヘルさんは、自分を受け入れてくれる人はいないと感じて、フローラさんを困らせて、婚約者に自分を選ぶか、サヘルを選ぶかと迫られたときに、フローラさんは婚約者を選んだかも知れません。

それ以前に両親の忠告に従ったでしょう。

フローラさんが、すべてを捨てても、この子を守り抜くと決意できたのは、サヘルさんの愛着を求めて止まない姿勢は亡くなったご両親と10人の兄妹によって育まれていたのです。

フローラさんとサヘルさんは縁には、見えない12人の愛着の絆でより太く強くしていたと言えるでしょう。

亡くなったご両親と10人の兄妹が、二人を見守っていたのです。

強い愛着の絆が人を強くする

サヘル・ローズさん

そのサヘルさんは美しく育ち、日本で女優として活躍しています。
その一方で自身の体験が人の支えになればと思い、講演活動をしていますが、自分以上に悲惨な子どもたちに会い、自分の無力さを感じて、逆に子どもたちに激励される始末。

もう、どこまでと思う地獄模様です。

瓦礫の中で生き埋めになっていた女の子を助けただけでヒーローのはずの女性と子どもが、その後、辿った生き埋めのような人生。

養女のために親と別れ婚約者と別れ、、養女は自分のことを疫病神といい、同僚も同級生も黴菌といい。

それでも生き抜けたふたりを繋いでいた気持ちは

「自分を必要としてくれている人がいる」

強い愛着の絆が人を強くします。

サヘル・ローズさん

サヘル・ローズ

1985年イラン生まれ。8歳で来日。日本語を小学校の校長先生から学ぶ。舞台『恭しき娼婦』では主演を務め、映画『西北西』や主演映画『冷たい床』はさまざまな国際映画祭で正式出品され、最優秀主演女優賞にノミネートされるなど映画や舞台、女優としても活動の幅を広げている。第9回若者力大賞を受賞。芸能活動以外にも、国際人権NGOの「すべての子どもに家庭を」の活動で親善大使を務めている。

(amazonウェブサイト「あなたと、わたし 」より抜粋)

マインドフルネスな安全基地

サヘル・ローズさん

子どもは家が貧しくても、自分を中心にしてくれる環境があれば、決して横道に逸れたりしないものです。

子どもを中心にして暮らす家庭には心からの「笑顔」があります。
親のご機嫌をとるための笑顔ではなく、安心した会話があります。

親のご機嫌を推し量る家庭では、毎日、子どもは無力感を味わい続けます。

子どもを中心にして暮らすことは、親にとっても最大最強のエネルギーになります。

マインドフルネス・・・注意深く生きる。子どもを中心に暮らしているか。

マインドフルネスな安全基地になるよろこびを。

 

まとめ

必要とされるよろこびが愛着の絆になり、安全基地になります。

名前をつけることは識別のためではありません。
愛着の絆で結ばれた安全基地であることの証明なのです。
安全基地を築く不退転の決意宣言です。

「自分を必要としてくれている人がいる」人はたったそれだけで生きていける。

人生100年時代・・・長い人生を生き抜く叡智があります。

フローラ・ジャスミンさん、サヘル・ローズさん、ありがとうございます。

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