禁止令はラケットと深い関係があります。
禁止令をかけるのに「ラケット」は好都合だからです。
ラケットはマイナスのストローク(交流)の一種です。
マイナスの交流とは、対等でない交流。
交流は、親の心、大人の心、子どもの心の三つを使い、相手の三つの心と交流します。
図の場合、自分の大人の心(A)と相手の大人の心(A)の交流なので、平行の交流にあります。
したがって、交叉しないので、安定的な交流が実現しています。
自分が甘える時、自分のこどもの心(C)から相手の親の心( P)、あるいは大人の心(A)に投げかけます。
相手は自分の親の心( P)、あるいは大人の心(A)から、自分のこどもの心(C)に投げかけてくれます。
そうすると、交流の線は交叉しないので、気持ちのよい交流が展開できます。
ところが、これができない大人たちがいます。
場に似合わない感情を使う人たち
次の図になると事情が一変します。
自分が甘える時、自分のこどもの心(C)から相手の親の心( P)、あるいは大人の心(A)に投げかけます。
相手が、親の心( P)、あるいは大人の心(A)から、自分の親の心(P)あるいは大人の心(A)に投げかけてきたら、交流の線は交叉するので、交流はこじれます。
親しみのあるコミュニケーションをすればいいときに、ふさわしくないネガティブな感情を出してきます。
その背景には相手を支配したい願望が潜んでいます。
本人(大人)には習慣化した交流パターンで、そのようにしかできない苦悩が本人にあります。
この時に蠢いているのが「ラケット」です。
ラケット
ラケットは精神世界を破壊するギャングのようなもので、相手を支配する目的で使いますが、それが同時に自分を縛りつけてしまいます。
小さなことでも積み重なると人生を狂わせてしまいます。貯金によく似ています。コツコツ貯めてまとまった金額になったときに引き出します。
この場合はコツコツと不愉快な感情を貯めて、ある日不幸を引き出すのです。
嘘もその範囲に入ります。嘘はネガティブなものですが、目的に違いがあります。
- 相手をだまして利益を得るもの、
- 自分を守るためにつくもの
- 相手を守るためにつくもの
- 気を引くためのもの
相手を困らせることで気を引こうとする人がいます。 女性に多い現象です。
しかし、いくら気を引いても、気を引くことは目的ではなく手段でしかないので、願望が達成されるわけではありません。
ラケットって、どうなっているの
では、何度失敗しても、懲りずに繰り返す、人間関係をこじらせる「ラケット」
自己実現の妨害をしている悪循環の背景にある手法「ラケット」について説明しましょう。
ラケットとは、不愉快な感情を使って、相手を思い通りにコントロール(支配)する手法です。
たとえば悲しそうな表情をする、寂しそうな態度をとるなどがそうです。
このような態度に禁止令が織り込まれると、相手は「悲しませて悪いな」と感じてしまいます。
ラケットを演じる側は、役者さんが役を演じるときに、気持ちを同じように調整して演じるのに似ています。
「ラケット」を多用するのは幼児期ですが、繰り返し使い習慣化、保護を求める自分の子どもに対しても使うようになってしまいます。
大人になっても「ラケット」を使う人
大人になっても「ラケット」を使う人には、相手を支配したい欲求があります。
支配したい欲求の裏には、傷つくことに対する怖れがあります。
「ラケット」を多用するのは幼児期です。
まず、子どもというものが親、保護者が思う以上に彼らは不安を抱いている点を理解しておきましょう。
幼児は無力な存在で、親、保護者の愛情と保護なしには生きていけません。
これは成人が子どもと同じように理解できない心境です。
切羽詰まった状況に置かれた幼児が、愛情と保護を得るために、愛想笑いをするという驚くべき事実に注目しておきましょう。
交渉する力を持たない無力な幼児たちが自分の欲求を満たす手段として使うのが「ラケット」という手法です。
「もしボクが悲しそうにしていると保護する立場にある人は、考えを改めてボクの願いを受け入れてくれるかも知れない」と考えるのです。
大人になっても使う背景には似た感情があります。
なかには悪用する大人もいるので気をつけましょう。
騙される保護する立場の人たち
ラケットを使用するのが子どもの場合は、無力な子ども戦術として、笑って受け入れてあげることは、微笑ましい状態といえるでしょう。
親たち(保護する側)は、「もう、仕方がないね」という思いから、イライラしながらも、代わりにやってやるなど、幼児の欲求に応えます。
この瞬間、不快な表情や態度は魔法のおまじないのような役割を果たすのです。
「しめしめ、この手法は効果的だ!楽しくはないが、このやり方は使えるぞ!」と思うようになります。
しかし、ここでは率直でないことに注目しておくことが重要です。
こどもは自主的つまり自分の責任でなにかを要求したのではなく、親・保護者が”察して”親・保護者が自主的にこどもの要求を満たそうとするのです。
おもちゃを買うにしても、こどもが自主的に求めたわけではなく、大人が自主的に買ってこどもに与えることになるのです。
つまり、こどもには交渉の手間が省かれます。親はいつしか家来になってしまっています。
自分が不機嫌な表情をしていたら、親・保護者が気をきかせて買ってくれるのです。
まさしく万能の神というわけです。
間違った認識をマスターしてしまう子ども
自分はなんでも支配(コントロール)できると思い込んでしまいます。
幼児はこれが武器になることを体験で学び、困らせることで、願望は実現されることを憶えます。
これほど便利な「弱者の戦法」を以後手放そうとしなくなるのは当然だといえます。
大人になっても使ってしまうラケット
さて、厄介なのは、この手法を成人への過渡期、さらに成人して社会人になっても使ってしまうことです。
困らせることは、自分にとって大切な人の気を引き、支配する手段になると思い込んでいるのです。
つまり甘えているのですが、大人の社会では通用しないので、問題が起こってきます。
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アサーティブな交流(率直・誠実・対等・自己責任・・・・「アサーティブの4本柱」を中心にした交流)を春の日差しのなかで経験していくのは、頭で知るのと体験するのでは、ずいぶん違います。
アサーティブな交流については終わりに書いています。
アサーティブな人間関係を体験していない子どもだった人に
そうはいっても、この段階まで、率直、誠実、対等、自己責任で交渉する、アサーティブな人間関係を持つことを体験していないので、どのようにしていいのか分からないまま大人社会を生きていくことになります。
ひどい場合には大人対大人の典型的なコミュニケーションの場である、ビジネスの交渉現場に持ち込む者もいます。
彼らが体験で知っているのは、「遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下、責任を負わない」というやり方であり、健全なやり方の真逆なのです。
それを成人しても使う背景には「自分は弱者だ」と決めつけた誤った思い込みがあります。
遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下という態度は、責任を負わないためであり、相手に自主的に行動させるための方法なのです。これは壁を見て、ひとりさびしく不機嫌にしていたら、相手が勝手に思いなおしてくれたという手法そのままです。
しかし、健全ではないこのやり方が、いつまでも通用しません。
「被害者は加害者になる」
これについて前者の場合をアサーティブ(正当に主張する)、後者をノン・アサーティブ(非主張的)またはアグレッシブ(攻撃的)と呼びます。
さて、ここで冒頭に書いた、こどもというものが親、保護者が思う以上に彼らは不安を抱いている点に注目してください。
こどもの不安は見捨てられることに集中しています。
生活力のないこどもにとってそれは死を意味します。
自分の要求が通らないかも知れない。それを要求したら見捨てられるかも知れない。
そう考えたとき、要求したくてもできないこどもがいるという点に注目してみてください。
その一方で無邪気におねだりできる子がいます。
彼らは正当に要求することが許されたこどもたちなのです。
違いが出る違い
この両者の違いは、どこで生じたのでしょうか?
健全な家族では、ひとりひとりに自分の考え、意見を持つことが許されています。
一方、自分の考え、意見を持つことに否定的な家族もあります。
故意にそうでなくても、空気がそうだったという場合もあります。その時々でいろんな事情があることもあります。
アサーティブの4本柱を大切に
率直・誠実・対等・自己責任・・・・つまり「アサーティブの4本柱」を大切にしたほうが得策です。
率直
気持ちや要求を伝えるときは、相手に率直に向き合い伝えます。
誠実
まず自分がどう感じているのか自分の心に聞きます。その上で、自分に対しても相手に対しても誠実を心がけます。
対等
相手と向き合うときは、自己肯定・他者肯定の姿勢で、自分も相手も同様に尊重した対等な態度をとります。
自己責任
自分のことは、自分の責任で・・・伝えることを大切にする習慣を身につけるようにしましょう。
まとめ
ラケットは無力な子どもが、自分の願望を達成するために使う手段です。
もし、ラケットを使っていると解れば、決していい方法でないことを教えてあげましょう。
決して家来になってはいけません。
家来にならずに、率直・誠実・対等・自己責任・・・・つまり「アサーティブの4本柱」を使うことを教えましょう。
なにより親がラケットを使うと、子どもは精神を病みます。
絶対に使ってはいけません。
親は子どもに対して、率直・誠実・対等・自己責任・・・「アサーティブの4本柱」を使うようにしてください。
こんにちは。あなたの願いを実らせるNaomanです。
WEBショップ「ベッド習慣」を運営する一般社団法人いきいきゴエス協会の理事長をしています。
「一般社団法人いきいきゴエス協会」は人生100年時代の3大資産を支援、介護予防、終活カウンセリング、睡眠マスター養成などを主宰しています。整理収納アドバイス、ファイナンシャルプランナー、ビジネスコンサルタントです。
エンドレスにワンダフルな100年時代の人生戦略は、まず身近な整理収納から〜をガイドラインにしています。
エネルギッシュな活性資産は、心地よい快眠なしには得られないからです。
心地よい快眠のためにストレスのない毎日をお過ごし下さい。悩みがあれば無料相談も受け付けています。
安心してご相談ください。20年のキャリアでお答えします。
「一般社団法人いきいきゴエス協会」は、ひとつの目的に向かって事業を行っています。
それをまとめたものが次の図です。
スタートは「私の『し合わせ」」
・・・漠然としたもので、どちらかというと「うまく生きていけたらいいな」というレベルです。
でも現実にはお釈迦様も言われたようにこの世は「四苦八苦」です。
そういう世界をくぐり抜けて「幸福な人生」を全うしたいと思うようになります。
それを具体的に実現する人生100年時代を『し合わせ」に生きるお手伝いをするのが当協会の目的です。
図ではファイナンシャルプランナーの部分が大きく見えますが、「経済」の部分を詳細に表しているので、こんな表になりました。
実際には「愛情」「仕事」「健康」「子育て」の部分でも、この程度の詳細な部分があります。
ゴエス協会では、「ゴエス」の文字通り「整理・整頓・清掃・清潔(磨く)・習慣(躾)」つまりローマ字表記にすると頭文字がSで始まる5つ。5Sになることから「ゴエス」と言ってますが、5Sによって暮らしを落ち着かせることが「幸福な人生」を実現するもっとも簡単な方法だと考えています。
誰でもできることなので、難しいことではありません。
と、言っても、人の一生のことなので、課題は多岐に及びます。
それを簡単に進めていくのが、5Sです。
睡眠は食欲・性欲・睡眠欲と言われるように人間の三大欲求のひとつです。しかし最も関心の低い扱いをされてきました。睡眠障害、睡眠負債が健康を害しています。運動には関心が高くなりましたが、同じように「攻めの睡眠」が必要です。
いきいきゴエス協会では、ひとりでも多くの人に、良い習慣を身につけていただくために、「スリープアスリート認定制度」を導入しました。