相手のストレス軽減に役立つ感情を言葉で伝える方法

アサーティブネス
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思いを言葉で伝えることは、スピードアップにつながります。
相手に解りやすく伝えられるスキルは、相手のストレスを軽減します。

子どもは幼い頃、思ったこと、感じたことを素直に表現します。
でも、少しずつ、素直に表現することが減り、複雑になっていきます。
その裏には傷つくことを怖れて「自己防衛」が働いています。

自己防衛が癖になり、素直に言えなくなってしまった人が気にするポイントは3つ。

コミュニケーションで大切なことは3つです。

  • 伝えたいことがある
  • 伝えたい思いがある
  • 伝えるスキルがある

感情を言葉で伝える

小さいこどもは、「あたしはフジオちゃんが大好き」とか、
「さびしくなるよ、もっと一緒にいたい」とか、
「いやだ、そんなに怒ったら。ゆうこ、悲しくなるよ。」というように
感情を“自然なこどもの心”から素直に表現します。

でも大人になるにつれ、素直に言わなくなってしまいます。

なぜでしょうか?
言わないことが成長だとでも考えているのでしょうか?
事実、そんなバカみたいなこと言えるか。という人も多いでしょう。

でも、そんなことはありません。
感情はどんどん表現しましょう。

感情的な行動で感情を表現しない

感情を表現するのは恥ずかしいことではありません。
していけないのは感情的な行動。
どんどんしていいのは感情の表現です。

「うれしい」「悲しい」「イヤな気分です」を言葉にするのは表現。
プンプン、ブスッとするのは行動です。
この違いを混同しているために、
感情を表現してはいけないと思い込んでいる人が多いのです。

感情の表現を整える

感情の表現をすれば、なにが起こるのか。
感情を言葉にすることで、話している人から、固有の“その人”が浮かんで見えます。

さらにボディ・ランゲージをすると、
話している人から飛び出した固有の“その人”が相手に近づいていきます。
コミュニケーション全体の80%はボディ・ランゲージが占めるといいます。

仮説でしかないけれど、実は20:80の法則がここにもあります。
20%である言葉による表現で80%の理解を可能にしています。
表情、仕草と比べると、言葉は仮想の範囲が狭くなる分だけ認識が容易です。

ボディランゲージはわかりにくい

言葉にしたからといって通じにくいことはあります。
通じない切実さがコミュニケーションの普通です。

だからこそ、積極的に言葉に変換しないとますます伝わりません。

勇気の用意をしても、ためらいと遠慮によって欠けた言葉の代わりに、複雑化した表情、仕草で補足しようとすると、火に油を注ぐような混乱を招くことがあります。

相手に伝えようとする熱心さがあれば、口べたでも通じるので大事なことはボディ・ランゲージに頼らず伝えるようにしたいものです。

言葉で伝えることはスピードアップになる

きちんと伝えることはスピードアップになります。
解りにくいことは時間のムダになり、
遅いことは人生のコストアップになります。

すべてが効率というわけでないにしても、
早い者が遅い者に勝ります。
遅くて良いことは見当たらないのが現実ではないでしょうか?

主体的に伝える

自分の意見として言わずに、「みんなが・・・・」「誰々が・・・・」「会社が・・・・」というのも、間違ったコミュニケーションです。

他の誰かを利用して伝えようとするのもマナーに反します。

「主語」を明確にして伝えましょう。
特に感情を伝えるときは主語を使います。

  • 主語「わたしは」を使う
  •  意見や価値観を伝えることで違いを知る。
  • 違いを知った上で、共感できないか探る。
  • 共感できるようになる、つまり互いの意見や価値観を尊重する
  • 尊重したときに、合意する場合もあるし、しない場合もある
  • 合意できない点について、互いに自分の意見を伝えあう
  • 目的を共有する場合は、違いがあっても最善を求めていく

思い込みから解放する手段として積極的に言語を使う

電車で足を踏まれた。自分は嫌な気がした。腹が立った。
しかし相手は悪意がない。
このような時に一般の人は相手に怒りをぶつけないし、まして暴力行為に及びません。
感情を理性が抑えて適切な行動をとっているからです。

しかし感情で行動したらどうなりますか?
相手に怒りをぶつけ、時には暴力行為に及んでしまいます。
感情の扱いには注意が必要です。

アサーティブは、感情にふりまわされずに、積極的に自己表現する技術です。

感情的な行動に走る原因には感情を言葉で伝えたらいけない思い込みがあります。
思い込みには「抑圧」と一体になっています。
抑圧しなくていいことを抑圧することで生じる「我慢」が反動形成になって暴走します。

潜在意識にある「認知の歪み」を見つけましょう

潜在意識

自己受容ができていないと、意見を否定されたら、自分が否定されたと思いがちです。
そこで意見を言わないか、主語を使わないといった方法をとります。

自分を率直に受け入れてもらえないと決めつけ、思い込みが、いつ、どこで生じたのか、人生を遠回りしないように、自省しましょう。

認知行動療法という心理療法では、ストレスを感じやすい考え方のクセを「認知の歪み」と呼んでいる。ストレスの多くは認知の歪みによって作り出されている研究について精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、彼の弟子のデビッド・D・バーンズがその研究を引き継ぎました。

デビッド・D・バーンズによると認知の歪みには以下の10種類のパターンが存在すると提唱しています。

  • 全か無か思考(all-or-nothing thinking)
  • 一般化のしすぎ(overgeneralization)
  • 心のフィルター(mental flitar)
  • マイナス化思考(disqualifying the positive)
  • 結論への飛躍(jumping to conclusions)
  • 拡大解釈と過小評価(magnification and minimization)
  • 感情的決め付け(emotional reasoning)
  • すべき思考(should statements)
  • レッテル貼り(labeling and mislabeling)
  • 個人化(personalization)

潜在意識の底の底に、潜んでいる感情の原因になっている「認知の歪み」を見つけましょう。

モチベーションを引き出す人の特長

まとめ

感情を言葉で伝えられることは、相手のストレス軽減に役立ちます。

自分を受け入れていたら、自分を率直に表現できるようになります。

まず自分が自分を受け入れましょう。
自己受容ができると言葉で感情を表現することが難しくなくなります。

スピードアップは長期的な幸福に貢献します。

ライフスキルでアサーティブに自分を動かす
コミュニケーション能力をアップする上で重要なのは、自分の意見を率直に言えるようになることです。アサーティブ・トレーニングを意識していきましょう。アサーティブとは積極的に自己表現すること。ここではアサーティブ・トレーニングのために13の要素をご紹介します。

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