経済産業省が打ち出した人生100年時代の社会人基礎力は、「人生100年時代構想会議」の中核になるものです。人生100年は当たり前、いまでは現実が未来が追い越していく光景を眺める日々にいます、
社会人基礎力というと新入社員の基礎力の勘違いしそうですが、そうではなく、100〜200年時代を生きる基礎力です。毎日が新入社員のつもりで、基礎力を更新して、有形・無形の金融資産、無形の活力資産・生産性資産・変身資産さらにパートナー資産を育むようにしたいですね。
社会人基礎力 3つの能力、12の能力要素は、当然ライフスキルに通じるもので、世界に通じるものでなければ役に立ちません。
「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱しました。
では、2500前からお釈迦様が説くライフスキルいってみましょう
時代に適したライフスキル
人生が延伸すればするほど、ライフスキルの重要性は増しますが、求められる能力も複雑になりがちです。しかし言ってることはほぼ同じなので難しく考える必要はありません。
ひとことでいえば自利利他です。
私のために経を写してはなりません。
私の志を述べなさい。
法華経(ほけきょう)を根本教義として、最澄大師が広めた天台宗。伝教大師こと最澄大師が、お亡くなりになる少し前に弟子たちに伝えられた言葉です。
私とは、自分自身のことです。自分のために経は写さないとは、他者のために経を写す、つまり他者から見れば「私に代わって経を写してくれている」と思える状態です。私の志とは他者の幸せを願う志です。
この関係は「お遍路するヒト」と「お接待」の関係に似ています。
お遍路するヒトに対しお遍路をケアしていただく地元の方を「お接待」と呼びます。「お接待」する理由は自分たちに代わってお参りしていただいているというお礼なのです。
この関係が世界が求めている「ウェルビーイング」そのものであり、日本独特の習俗に共感した外国人お遍路さんが急増しています。
ライフスキル・社会人基礎力・無形資産・・・表現は違っても、必要としているこれらのスキルは同じで、自分のために身につけようとするなら身につかないだけでなく、付けたところで、使い途がなくなります。なんのために、何に使うのか、そのためにどのように学ぶのかが目的・学び・統合が重要なのです。
「あなた」と「私」と「世間」の三方よしでないとならないのです。歯をくいしばっても守り通さなければなりませぬ。
社会人基礎力
「社会人基礎力」とは、12の能力要素で、構成されている「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力のことで、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱しました。
「人生100年時代」や「第四次産業革命」の下で、2006年に発表した「社会人基礎力」はむしろその重要性を増しており、有効ですが、「人生100年時代」ならではの切り口・視点が必要となっていました。
こうした状況を踏まえ、平成29年度に開催した「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」において、これまで以上に長くなる個人の企業・組織・社会との関わりの中で、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力を「人生100年時代の社会人基礎力」と新たに定義しました。社会人基礎力の3つの能力/12の能力要素を内容としつつ、能力を発揮するにあたって、自己を認識してリフレクション(振り返り)しながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切りひらいていく上で必要と位置づけられます。(経済産業省)
社会人基礎力 3つの能力、12の能力要素
ライフスキルの内容は10種類ありますが、これらは相互に密接に関連しているので、次の5つにまとめることができます。さらに3つの力①前に踏み出す力②考え抜く力③チームで働く力や無形資産①活力資産②生産性資産③変身資産④パートナー資産と繋げることもできます。
1.自己認識スキル
2.意志決定スキル
3.コミュニケーションスキル
4.目標設定スキル
5.ストレスマネジメントスキル
その内容は、3つの能力を12の能力要素に分けた形で構成されています。のちに3つの視点が追加されました。(参考:社会人基礎力 – 経済産業省)
社会人基礎力3つの能力①前に踏み出す力
最大の懸念は「メンタルモデル」の間違いに気がつかないことです。もし、自身のメンタルモデルが生み出す思い込みや暗黙の了解事項を克服できなければ状況を見誤っていることに気づかず、同じ過ちを繰り返す可能性が高くなります。
失敗は、次の恐れになり、負のスパイラルにハマり、失敗を恐れて間違った予防策にこだわってしまうと、前に出ることが知らず知らずに習慣になります。
つまり失敗に粘り強くなるとは、成功の母は成功なのです。それには否定に否定を重ねて、どのような障害が起こり得るのか、障害への万全の備えは。。。と主体的に備える行動パターンを習慣にして好循環をシステムにしたいものです。
「前に踏み出す力(アクション)」の能力要素
- 1. 主体性
物事に進んで取り組む力 - 2. 働きかけ力:
他人に働きかけ、巻き込む力 - 3. 実行力:
目的を設定し確実に行動する力
社会人基礎力3つの能力②考え抜く力
問題解決するとき、俯瞰して物事の全体を見る癖をつけましょう。視座の高さ、視野の広さ、で見える範囲も見える要素も変わります、さらに周辺にある事項、事象の見え方も違うので、全く違うレベルで考えることができます、典型的な事例がSDGsではないでしょうか、私たちの生活はモノ、サービス、エネルギー、ヒトが世界を行き来していて、見える範囲だけで考えていては思考も限定的です。その癖を打破するには、時間軸も変える必要があります。現在は過去の、現在は未来にさまざまな影響を受けているので、複眼的に見ることも欠かせません。自分の持っている前提で、認知し、解釈していることに、注意して、自身のメンタルモデルから飛び出す習慣を持ったうえで、さらに全体の視点で見ることを習慣にしたいですね、
②「考え抜く力(シンキング)」の能力要素
- 4. 課題発見力:
現状を分析し目的や課題を明らかにする力 - 5. 計画力:
課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力 - 6. 創造力:
新しい価値を生み出す力
社会人基礎力3つの能力③チームで働く力
チームワークとは、役割分担能力です。つまり助けを必要としない、助けてもらうと助けたヒトの負担が増し、助けたヒトの学習時間が減ります。助けを呼ばないということではなく、助けが必要なときには、気軽に助けを呼ぶことができるのも役割分担能力です。以上の関係性をトータルでやり遂げる力がチームワークです。同様の考えをステークホルダーとの間にも築けるように6つの能力を精進することで、多様な人々との繋がりや協働を生み出す力になります。
「チームで働く力(チームワーク)」の能力要素
- 7. 発信力:
自分の意見をわかりやすく伝える力 - 8. 傾聴力:
相手の意見を丁寧に聴く力 - 9. 柔軟性:
意見の違いや立場の違いを理解する力 - 10. 情況把握力:
自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力 - 11. 規律性:
社会のルールや人との約束を守る力 - 12. ストレスコントロール力:
ストレスの発生源に対応する力
まとめ
私のために経を写してはなりません。
私の志を述べなさい。
伝教大師こと最澄大師が、お亡くなりになる少し前に弟子たちに伝えられた言葉です。私とは、自分自身のことです。自分のために経は写さないとは、他者のために経を写す、つまり他者から見れば「私に代わって経を写してくれている」と思える状態です。私の志とは他者の幸せを願う志です。この関係は「お遍路するヒト」と「お接待」の関係に似ています。
ライフスキル・社会人基礎力・無形資産・・・表現は違っても、時代が必要としているこれらのスキルは同じで、自分のために身につけようとするなら身につかないだけでなく、付けたところで、使い途がなくなります。なんのために、何に使うのか、そのためにどのように学ぶのかが目的・学び・統合が重要なのです。
「あなた」と「私」と「世間」の三方よしでないとならないのです。歯をくいしばっても守り通さなければならんのです。
ゲンキポリタン大学
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①12のの能力要素
- 社会人基礎力②前に出る力を育てる主体性と8つの基準
- 社会人基礎力③考え抜く力を育てる思考法
- 社会人基礎力④チームで働く力
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
コラム
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