100年時代のライフスキルの使い方

100年時代
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ライフスキルは今後ますます重度を増してきます。

無形資産と言われる生産性資産、活力資産、変身資産、パートナー資産を自力で育んでいかねばならないからです。

人生100年時代では「探求期(エクスプローラー)」が重要です。

その後に続く、個人事業主やひとり会社という孤独に耐える力を育む時期だからです。

昭和や平成の会社しがみつき型人生は過ごせないない人々にとって、自分の腕一本で主体的に生きる世界が待ち受けています。

主体的に切り開く未来のベストフレンズ〜ライフスキル

100年時代のライフスキルを考える時、国内にライフスキルの獲得を邪魔するアプローチが多すぎることが気になります。

我が国には、悪気はないけど、怒りが満ち溢れています。それは長続きしない『し合わせ」を『し合わせ」だと吹き込まれてばかりいるせいではないでしょうか。

でもほとんどの人は幻想だと気づいている。気づいているけど、それを認めてくれる土壌がありそうでなくて、もやもやが怒りに押しやられています。

でももう物はいらないという若者が増えているように、社会的地位を測る物差しが変わってきています。

ライフスキルを活用した行動の機会を大切にしていきたいですね。

呪縛から解き放つライフスキル

かってマッカーサーが、敗戦後の日本国民の対米感情の変わり身の早さに「こどものようだ」と驚いたように自尊感情がもろいのも特長的。

恐怖・不安に弱すぎる傾向があること、反面やたらと恐怖・不安に焦点をあて煽ることが得意なメディアの風潮。

何かつけて批判的で、建設的な意見が少ないこと。

黒船以来、外圧や外国の評価に弱い。

言ってみればライフスキルの根幹である自己肯定スキルが国民性として乏しい傾向にある点です。

他者をある方向へ導く手法として、デメリットを強調して恐怖心を高め、態度・行動を変えるように迫っていくというのが多いパターンのようです。

この手法はマスメディアやCM などでも多用されていますね。少し気をつけていただくとたくさん目につくはずです。

それほど人は、恐怖や不安に弱い。だから好ましくないことでも、慣れたことのほうが安心する傾向があります。

変化を促す場合も、恐怖や不安を煽る方が手っとり早いので、よく使われます。

ライフスキル教育は、以下のような図式で説明できます。

知識を学び+本当に望むことを実現するスキルを具体的に身につけ+自己信頼度を高めるライフスキルアップをするという行程を進み、積極的にモチベーションが働く状態で行動するというものです。

100年時代には、これがフツーのことですよね。

 

人はイメージを生きる

人は、無意識にしろ意識的にしろ、自分のイメージに沿うように行動してしまうことがよくあります。

たとえば、ある人から「あなたはやさしい人ですね」と言われると、その人の前では特にやさしくなったりして、イメージを守ろうとします。

自分が気に入らないイメージに対しても、気になって束縛されてしまう傾向が強く、人生経験が少ないほどその傾向は強くなります。

ですから、自分を肯定的にイメージすることができる子は、自分がうまくやれることを予想し、目的や目標に向かって努力しますので、結果的に努力が報われるケースが多くなります。

一方、自分を信頼できずにいる人は、自分を疑い、不安がり、決断する機会やタイミングを失い、先延ばしにしたり、本気で取り組みことを避けて、結果的に自分のもっている能力や適性を発揮できないままでいることが多くなります。

それを繰り返すと、ますますできないイメージが強化され、周囲もできないというイメージを持ちます。

すると瓢箪から駒ではないですが、勘違いが本当になってしまいます。

ますます周囲からの影響を受けやすくなり、自他の境界が危うくなってしまい、自己イメージが混沌としていきます。

自分を信じる

ここにとても参考になる言葉があります。

「ぼくの夢は一流のプロ野球選手になることです。
そのためには、中学、高校で全国大会へ出て、活躍しなければなりません。
活躍できるようになるには、練習が必要です。
ぼくは、その練習にはじしんがあります。
ぼくは3歳のときから練習を始めています。3歳~7歳までは半年くらいやっていましたが、
3年生の時から今までは365日中、360日ははげしい練習をやっています。
だから一週間中、友達と遊べる時間は、5時-6時間の間です。
そんなに、練習をやっているんだから、
必ずプロ野球選手になれると思います」

この作文から溢れ出る自分への信頼はどうでしょう?すごいですよね。

これはイチロー選手が、自分の感情、ストレスをコントロールしながら、練習に打ち込むことによって、こんなにやっているのだから、これでプロ野球の選手になる以外、何になれるんだという実感を感じていたからでしょう。

他の職業を選びたくても選べないほど、自分はそればかりしているという実感が、自分を肯定的にとらえる源になっているのです。

自己実現のすべてがこの作文に集約されているように思います。

この作文が掲載されている書籍「イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫」の筆者、児玉光男氏は、この作文について、以下のように記述されています。

確信ほど夢を実現するための強力なパワーはほかには見当たらない。
長期間自信を持ち続けて初めて確信に変わる。

すでにこのとき、小学6年生のイチロー少年はプロ野球選手になっていたのだ。
「プロ野球選手になりたい」では弱い。「なりたい」という言葉は「なれなくてもいい」の裏返し。大抵の場合、この夢は実現できない。

しかも「プロ野球選手になりたい」という子どものころに描いていた願望は、いつの間にか「堅実な企業に就職したい」とか、「庭付きのマイホームを持ちたい」といった現実的な夢にすり変わってしまう。

夢は放っておくと、風船のようにどんどんしぼんでしまう。
経験と知識が夢からどんどん魅力的な要素を奪い去り、現実的なものにしてしまう。

本来、夢というのは精一杯頑張ってやっと手に入る、人生を懸けた闘いのことを言う。
イチローのように、歳をとればとるほど、「夢という風船」に自信という空気を入れ続けよう。
そうすれば夢がしぼんでしまうことはない。

あるいは、周りの人間に自分の夢を語って、「そんな荒唐無稽な夢は実現不可能だよ」と言わせてみよう。
それくらいの夢を描いて行動するくらいでちょうどいい。
強い願望が夢を実現へ導いてくれる。

イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫」( 児玉光雄 著 東邦出版)

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